ら・び・あん・ろ~ず

ちょっと古い IT やらガジェットやらのよもやまごとをつぶやきます。

ADM 3.0 Beta 5

製品諸元

製品短評

ADM 3.0 Beta 5 については、AS3102T を NAS として使っている限りでは、今のところ何も問題は発生していません。

そもそも Asustor の NAS で不満だった、

  • アプリケーションの更新が遅い。
  • sMedio DTCP Move の完成度がかなり低い。

は、ADM の使い勝手とはほぼ関係がないためではあります。

その他、NAS一般については、うちにはサブネットがいくつかあるので Samba の wins サポートが入るととても助かるのになぁ、といつも思っています。さほど難しい機能でもなく*1、はまるととても便利な機能なのですが。

リリースノート抄訳

リリースノートは差分だけみたい。全体像がわかりづらいですね……。

Update: 2017-07-26

Name

ADM 3.0.0.B7Q1

Installation Notes - インストールに当たっての注意点

(省略)

What's New? - 新機能
Change Log - 変更点・修正点
  • 問題修正 "ファンのスピードが AS6302T/AS6404T で異常に高速になる"
  • Photo Viewer と Music Player の問題を修正
  • 問題修正 "デンマーク語翻訳"
  • 多数のマイナーバグ修正
Known Limitations/Issues - 既知の制限・問題
  • AS1とAS2シリーズで、ASUS USB-AC56 WiFiドングルがWiFiに接続できない。
  • 次のアプリケーションのインストールに失敗する
    • x86、x64 CPU シリーズ:Raddarr-0.2.0.453, XDM-20140315, windy-1.0.0.r1, QuickFynd-2.0.1, JDownloader2-2.0-1.3, Jackett-0.7.411
    • ARM シリーズ:gamez-20130625, entware-ng-0.97.2, Jackett-0.7.411, Deluge-1.3.14,JDownloader2-2.0-1.3, X.Org_7.6.3.1960
  • 外部デバイス: bluetoothバイスを取り外すとロード画面でスタックする

** 追記

β版のファームウェアを使うと sMedio DTCP Move の録画情報が消えることがあります。暗号鍵の関係のようで、ファイルはあるものの、読めなくなります。お気をつけください。

*1:smb.conf の global セクションに wins support = yes を追加するだけ。DHCPで配布すると、サブネットをまたいだコンピュータ名の解決も楽々。ただし、ドメイン環境では副作用がある場合もあります。

Marvell社製 88SE9130搭載 SATA3x2 インターフェースボード(PCI-Express x1接続)

PCI Express 2.0 バス x1 接続の SATA3 RAID カードです。

製品短評

2017年現在、オンボードバイスの方が基本的に高性能なのに、わざわざ拡張スロットを埋めたいと思う Windows 8 以前のOSをお使いの奇特な人以外には、あまり使い道がないと思われる製品です。ただ、SATA3 の廉価帯だと他にあまり選択肢がありません。

搭載チップの Marvell 88SE9130 は2011年のリリースのようです。SATA, SATA2 に比べればましですが、それなりに古い製品だということを理解して使用する必要があります。
仮想ボリュームはRAID0, RAID1, HyperDuo の3タイプ。最小構成でディスクは2台必要です。RAID0の1台構成には対応していません。また、JBODにも対応していません。SSD+HDD以外で異なる容量のディスクを接続する際は注意が必要です。
HyperDuo はSSDをHDDのライト・スルー・キャッシュとして使う構成です。Crystal Disk Mark で簡単に確認してみたところ、今時のオンボード SATA3 と比較して、シーケンシャル・リードは1/10、シーケンシャル・ライト/ランダム・リート/ランダム・ライトは同性能と、ほぼほぼ効果は期待できません。
仮想ボリュームの構成は、拡張BIOS、または、Marvell Storage Utility(MSU) で行います。
拡張BIOSへは、起動時に CTRL+M で入ります。MSU は添付の CD-ROM からインストールします。GUI が必ずインストールされるものの、シンプルなインターフェースの CLI もインストールできます。
Windows 上で仮想ボリュームを構成できるため、便利な MSU GUI ですが、Apache + PHP のかなり古い構成のままバージョンアップもされていないようなので、脆弱性が心配です。必要なとき以外は停止しておくか、拡張BIOSで構成できる場合は、アンインストールしておいた方がよいでしょう。

トラブルなど

接続したディスクが認識されない

この製品は、RAID カードです。仮想ボリュームを構成しないとOSからディスクは認識されません。
SATAカードのようにディスクを接続したら認識されるわけではありません。

OSの反応が鈍い

Microsoft Winodws 7 64ビット版で HyperDuo(Safe) ボリュームにページファイルを配置するとスローダウンが発生しました。シーケンシャル・リードが極めて遅いことが原因でしょう。HyperDuo ボリュームにはページファイルを配置しない方が無難でしょう。

拡張BIOS への入り方がわからない

拡張BIOSを有効にした上で、CTRL+Mを連打してみてください。
有効にする方法はお使いの BIOS によって異なります。BIOS メニュー内で「他のストレージデバイスからの起動を有効にする」などの項目を探してみてください。

MSU がボードを認識しない

(1) MSUのフォルダにあるドライバ(1.2.0.1041)を試してみてください。
製品サイトからダウンロードできる Windows 8用のドライバとの組み合わせでは、ボードが認識されませんでした。
(2) 再起動してみてください。
負荷がかかると設定ドライバが応答しなくなることがあるようです。一度応答しなくなるとその後は復帰しないので再起動する必要があります。

MSU で仮想ボリュームが作成できない

GUIに Guest でログインしている場合、仮想ボリュームの構成はできません。管理者権限のあるユーザでログインし直してください。

MSU GUI に管理者としてログインできない

Microsoft Windows の管理者権限のあるユーザでログインしなおしてみてください。ローカル・アカウントの Administrator ではログインできました。
ただし、 Administrators グループに所属しているドメイン・ユーザではうまくログインできませんでした。

添付CD-ROMをなくした

添付のCD-ROM(3-ALL-61C)のドライバやソフトウェアはダウンロードでは入手できません。あらかじめコピーを作成しておくなど紛失には気をつけた方が良さそうです。
ただ、添付されていたCD-ROMには、LAN, SATA他、本製品には関係ない様々な製品のデバイスドライバが含まれていました。玄人志向のユーザであれば、入手性は思いのほか悪くないかもしれません。お手持ちのCD-ROMの内容を確認してみてください。

日本語のマニュアルがほしい

他社の Marvell 88SE9130 採用製品のマニュアルがあるので、それを参考にすることができます。

Windows 8.1 以降の OS への対応

基本的に謎です。

HyperDuo ボリュームを解消したい

HDD は SATA コントローラ経由で認識できるフォーマットになっているようです。手元では、ASMedia ASM1061 コントローラでドライブが認識できることを確認しました。
なお、SSD は RAW フォーマットとなり、使用するには再フォーマットが必要でした。

Intel PRO/1000 GT Desktop Adapter

PCIバス v2.3(32-bit 33/66 MHz)接続の Gigabit Ethernet カードです。

製品諸元

製品短評

2017年現在、わざわざPCIバスにわざわざintelチップでわざわざEthernetを追加しようという奇特な用途以外には、あまり使い道がないと思われる製品です。

フルハイトPCIスロット用です。ブラケットはかしめてあり、製品仕様としては交換不可です。出荷時構成としてはロープロファイルの製品もあるようなので、確認して購入する必要があります。

搭載チップは82541PIで2004年リリース。Intel Pro/1000 MT Desktop Adapter (82540EM) よりは新しい製品ではありますが、かなり古い製品です。ジャンボフレームもEEE*1ARP/NDオフロード*2もサポートしておらず、単体チップではすでにEoLを迎えています。

とはいえ、PCIバスには後継製品もないので、他に選択肢もありません。

ドライバはリリースノート上は Intel Network Adapter Driver でサポートされているように読めるのですが、Windows 7 では Microsoft ドライバ(8.4.1.0)*3が使用されます。Windows 10 では In-Box サポートのみになったため、正式に拡張機能は利用できなくなっています。

オプションなど

Intel PRO/100、Inteo PRO/1000 MT 専用のロープロファイルブラケットです。ご参考までに、当方では、Intel PRO/1000 GT にも特に無理なく付け替えできました。かしめは、プラハンと目打ちでそれぞれ軽く2,3回で緩みました。

筐体に組み付けると、通常の取付位置より1mm程度奥まってしまいました。ネジで固定できない範囲ではなかったのでそのまま固定してしまいましたが、気になる向きにはご注意を。

*1:EEEについては、PCI Express x1 接続の Intel Pro/1000 CT Desktop Adapter もサポートしていません。オンボードIntel Phyは対応しているのですが……。そこを気にしだすと Server Adapterしか選択肢がなくなります。

*2:ARP/NDオフロードをサポートしていないため、Windows 10 では Wake on Pattern Match が利用できません。Wake on LAN 相当のマジックパケットでの起動のみのサポートです。

*3:このドライバ、コントローラが対応していないジャンボフレームが詳細設定に出てきたり、16Kが設定できたりと、細かいところが微妙です。