ら・び・あん・ろ~ず

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Sony WH-CH710N

Sony 製のエントリークラスのオーバーイヤーノイズキャンセリングヘッドフォンです。

製品諸元

製品短評

良い製品ではあると思うものの、思いのほか先代の WH-CH700N から機能が減っており、単純な後継機種とも言い難いので、簡単に比較してメモしておきます。性格は少し違うのですが、実売価格がこなれてきて同価格帯に落ちてきたWH-XB900Nもあわせて載せておきます。

項目 WH-CH710N WH-CH700N WH-XB900N
操作 5ボタン 5ボタン 2ボタン+タッチセンサー
通話用マイク 1 2 2
NC マイク 中 1 外 2 外 2 外 2
ノイキャン性能 ★★★★ ★★★ ★★★
ドライバーユニット 30mm ドーム型 40mm ドーム型 専用 40mm ネオジウム
USB コネクタ Type-C Type-B Micro Type-C
質量 約 223g 約 240g 約 254g
アンビエントサウンド(外音取り込み)モード × 〇(20段階+ボイスフォーカス)
通信方式 5.0 4.1 4.2
マルチポイント接続
マルチペアリング 8 8 8
HD Voice 対応 不明 不明
対応コーデック AAC, SBC aptX, aptX HD, AAC, SBC SBC, AAC, aptX, aptX HD, LDAC
専用アプリ「Headphones Connect」 ×
DSEE(高音域補完技術) ×
EXTRA BASS × ×
受賞 VGP 2021 VGP 2020 SUMMER, 2019 SUMMER BCN 2020, VGP 2021, 2020 SUMMER. 2020
発売日 2020/6 2018/3 2019/10

機能比較には直接でてこないのですが、ハウジングのプラスチックの質感はかなり安っぽいのが目立つようになっています。オーバーイヤーのノイズキャンセリングヘッドフォンでこの上のクラスになると、上で紹介した重低音重視の WH-XB900N でなければ、ハイレゾWH-910H となり、いきなり倍以上の販売価格に跳ね上がります。ちょっと間があきすぎに思います。オーディオとはそんなものだ、と言われてしまえばそれまでではあります。

NC ON 時の LED も省略されました。変更してみるまで NC の状態はわかりません。また、NC OFF → NC ON → アンビエントサウンドモード → NC OFF → …… の順で切り替えるので、アンビエントサウンドモードから NC ON に復帰する操作がわずらわしいです。上位機種だと、タッチセンサーに反応して耳を覆う操作で有効になったりしているようですので、もうひとひねりほしいところです。

アンビエントサウンドモードは思いのほかノイズが大きく取り入れられてしまいます。NC ON から遷移するのでそれがかなり悪目立ちします。屋外を歩いていると、野鳥の鳴き声が耳元で聞こえて楽しいです。一方、室内だと空調ノイズの低音がそれなりに強調されます。なまじノイズキャンセリング性能が良いだけに落差が大きく、気になります。NC OFF からアンビエントサウンドモードに移行した方が、もう少し自然だったかもしれません。

マルチポイント接続は、通話用(HFP/HSP)と音楽再生用(A2DP)を分けて2台の機器に同時に接続する機能です。詳しくはヘルプガイドを参照してください。マルチポイント接続やマルチペアリングは安価な Bluetooth ヘッドフォン・イヤフォンでは削られがちな機能です。WH-CH700N 以外は大した主張もなしに搭載していることには好感が持てます*1

専用アプリはイコライジング以外に、ファームウェアのアップデート機能もあります。そのため、今後、この機種についてはファームウェアのアップデートがなされるのかどうかがわかりません。ただ、アプリの設計が古くなってきている可能性もあるので、今後の他機種の動向に注意が必要です。

*1:主張をしてもよいところだとは思います。おかげさまで、この記事を書くためにヘルプガイドに目を通すまで気が付きませんでした。