ら・び・あん・ろ~ず

ちょっと古い IT やらガジェットやらのよもやまごとをつぶやきます。

SUNEAST SE800 mSATAIII 512GB

安価な 512GB の mSATA SSD です。

製品短評

mSATA インターフェースは、第3世代や第4世代 Core、N2xxx/N3xxx Celeron あたりのノートパソコンやミニ PC ではメジャーでした。しかし、2013年に後継となる M.2 が登場して以降、徐々に駆逐され、2020年現在、アフターパーツマーケットではメジャーブランドの新品を入手できません。一部に採用されていたハーフハイト mSATA SSD に至ってはマイナーブランドでも入手できません*1。リースアップも第5世代 Core やそれ以降に移行している現在、mSATA は産業機器の一部や中国製ミニコンピュータのストレージとして残りつつも、近い将来リプレイスすることもできず細々と延命するしかなくなりそうです。

今回、本製品を入手した理由は、そんなタイミングでもあったのと、遊休していた第4世代 Core の NUC を再利用するためでした。換装して普通に使えているのですが、少し気になったことがあるのでここに書いておくことにします。

mSATA スロットの形状は、下記参考記事を見ていただくとわかるのですが、おおむね、向かって左が長く、右が短くなります。mini PCI Express を使ったいろいろな変換ボードの類を眺めてみたのですが、厚みのあるデバイスはその状態で、上についていることが多いです。

[画像] 【西川和久の不定期コラム】Intel「NUC Kit D54250WYK」 ~TDP 15WのHaswellを搭載版、Samsung mSATA SSDもテスト(16/23) - PC Watch
https://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/626/599/h05.jpg

それを頭に入れた上で、SE800 mSATAIII をご覧ください。ラベル面を見せている画像です。向かって右が長く、左が短くなっています。SE800 mSATAIII をスロットに挿すとどうなるか、というと、当然、ラベル面が下になります。そして、入手した SE800-m512GB は、ラベル面のみにチップが実装されていました。

https://suneast.co.jp/img/products/msata_01.jpg

これでなにが起こるかといえば、熱がこもります。CrystalDiskInfo で眺めたところ、外気温 25℃ 前後の室内で、起動後の無負荷状態で 50℃ 前後。負荷がかかると割とあっさり 60℃を越えます。同じ環境にあるデスクトップの2.5インチSSD だと 30℃~40℃前後なので、20℃ ほど高くなっています。SE800 mSATAIII の動作温度自体は 0℃~70℃ とのことなので、10℃ 弱のマージンがあります。SAMSUNG 850EVO mSATA 128GB は 90℃ まで上昇した、という投稿を見かけたりしたので、mSATA SSD ではあたりまえのことなのかもしれません。換装前の mSATA SSD については計測しようと思わなかったこともあり、今回、たまたま気が付いただけかもしれません。そういえなくもないのですが、下段スロットの WiFi カード及びメインボード側への影響が少し心配です。

みなさんも一度 CrystalDiskInfo で HDD の温度を眺めてみてはいかがでしょうか。

製品短評 (2021/05 追記)

70 ℃を超えると、挙動が怪しくなります。仕様通りですので、70 ℃を越えそうになったら、手を休めたり、サインアウトしてコーヒーを飲みに行くなりした方がよさそうです。

*1:越境 EC であれば、AliExpress の KingSpec official store で購入できるのは確認しています。