ら・び・あん・ろ~ず

ちょっと古い IT やらガジェットやらのよもやまごとをつぶやきます。

Microsoft Surface Pro 4 CR3-00014

Surface Pro 7 – Ultra-light and versatile – Microsoft Surface

2015年発売の Microsoftタブレット PC です。Core i5 6300U/8GB RAM/256GB SSD/WiFi モデル。

製品短評 (2021/05 追記)

パネルを押し上げてバッテリーが膨張を始めました。保証期間内なら交換対応があったとのことですが、以下同文。

製品短評 (2021/03 追記)

以前からたまに出ていた画面のブレ。気になったので調べてみれば、高負荷(高温)時の問題で設計不良だとのこと。保証期間内なら交換対応があったとのことですが、修理しても治る見込みなしだったという噂なので打つ手なし。気が付けば左の方に黄色いしみができていました。高級路線とは。そろそろ買い替え時ではありますけれど、ねぇ。

製品短評

諸元からわかるとおり、この i5 モデルは意識の高い人向けセカンドマシンであって、それ以上でも、それ以下でもありません。普通の人はコストパフォーマンスのよい m3 モデルを、エンスージアストはメモリと SSD の大きな i7 モデルを選択すればよく、この中途半端なモデルを選択する理由がありません。

i5 モデルがメインマシンになれない理由は、microSD カードスロットの仕様です。本体内蔵の NVM Express 接続の SSD は性能は申し分ないのですが、その分、容量は不足しがちです。交換は困難です。追加のストレージは必須になります。その補完を microSD スロットに期待しますが、しかし、このスロットはリムーバブルディスクとしてしか認識できません。そのため、書き込みキャッシュを有効にできない、BitLocker To Go のみの対応になるため自動でアンロックされない、各種アプリケーションの保存場所として拒否される、といった問題に直面します。本体のみでこの問題を緩和しようとすると、C ドライブに NTFS マウントする、仮想ディスク (.VHDX) を配置してマウントする、という小技を弄することになりますが、本質的には解決できません。

Surface Dock - Microsoft を購入(PD9-00009) の USB3.0 ポートに USB HDD を増設する、というのはスタンダードな解決策のように思えます。しかし、現実は残酷です。Surface ドックのケーブルは短く、本体のすぐ左におくのにちょうどくらいの長さしかありません。本体の右でもこたつの下に置くのは難しい長さです。Surface ドックは 550g というペットボトル1本分にも相当する重さがあるので、柔らかいケーブルの付け根の曲がり具合にはいつも不安を覚えることになります。机の右から左に少し移動するためにドックをはずし、戻してはつけ、を繰り返すような運用であれば書き込みキャッシュを有効にできるはずがありません。また、アンドックやスリープで機嫌を損ねる USB HDD ケースは思いのほか多くあるので、注意が必要です。

現在は、NASiSCSI ターゲットを設定する、という運用を試行中です。幸い、うちには Surface ドックがあるので机の上ならギガビットイーサネット、ちょっと離れてもWiFi で常時、NAS への接続は確保できます。自宅内であれば*1、これでなんとかなるのではないか、と淡い期待を抱いています。

そのほかに気づいたことをいくつか。

キックスタンドは機構としてはよくできていて、質感も使い勝手も申し分ない物です。しかし狭い机の上では、場所をとり、取り回しが難しく、なれないうちはよく倒します。膝の上で使えるわけでもないので、ちょっとよけて、と言われてもノートパソコンのようにホイホイ動かせません。タイプカバーのできがよいだけに、キーボードをメインに使いたい、と考えがちですが、そうすると Surface Pro の魅力をかなり損なうことになるでしょう。2 in 1 とは、デタッチャブルPCとは、を深く考えさせられるよい題材です。

Windows Hello によるカメラでのログインはとても便利です。老化で指先がカサカサしてきた中高年にとって指紋センサーは天敵です。その点、カメラによるログインは他の PC にもつけたいと思うほどによくできています。寝起きの顔でもちゃんと認識してくれます。太陽を背にすると認識できないのはご愛敬ですが、たまにカメラの電源を入れ損ねたり、初期化に失敗したのか認証を投げ出したり、画面ロックの解除はログインと違って意味があるとは思えない Enter が必要だったりするのが、ハードウェアに起因するのか、オペレーティングシステムに起因するのか、わかりませんが、どちらにせよ Microsoft のやることです。できるときはできますし、できないときはできないのです。そんなこと、10年も前から私たちは知っていたはずです。

高解像度・高dpiのディスプレイは、普段使いではあまりその恩恵を感じることはありませんが、対応していないデスクトップアプリケーションにあうといろいろと台無しになります。こんなことなら単なるフルHDかそれに類するディスプレイでよかったのではないか、という疑念が頭をもたげます。もっとも、ちょっとそこにあるデスクトップに Chrome リモートデスクトップで接続しよう、なんて思わなければよい話ではあります。普段から使える物だけ使っていれば問題ありません。スケーリングを 100% で利用する場合は、1920 x 1200 を選択するとちょうど良さそうです。

Surface Dock 経由でサンワサプライ AD-MDPPHD01 4K@60Hz ミニ DisplayPort-HDMI 変換アダプタを使用したところ、スリープからの復帰時にディスプレイへの表示がうまくされないことがあります。ディスプレイの電源が切れていて入れ直した場合は、ほぼ復帰しません。一度、アダプタから HDMI ケーブルを抜き差しすると表示されます。ファームウェアを最新にするhttps://support.microsoft.com/en-us/help/4023478/surface-update-your-surface-dockと、アンドック・ドックで表示されるようになったので、同じような問題がある方は、一度ファームウェアのアップデートをなさるとよいかと思います。

Surface ペンは、よい評判は聞くのですがタイプカバーがついてる状態ではあまり使う機会がないので、感想を書くほどの知見がたまっていません。そもそも Windows 10 のタブレットモードは大変ストレスフルなので、これからもあまり登場機会はなさそうです。ただ、この本体側の磁石。磁気カードのストライプにそこそこダメージを与える可能性があるのではないか、と気が気ではありません。銀行の通帳と一緒に鞄に入れるときは、気をつけた方がよいかもしれません。なお、通帳の磁気ストライプの書き込みは、キャッシュカードを持っていれば ATM でできる場合がありますので、読めなくなっても慌てることはありません。

えーっと。そのほか。そのほか、なんでしたっけ。えーっと。ほかになにか聞きたいことありましたでしょうか? はい、Microsoft サーベイさん。「この PC を友人や同僚に薦めますか?」ですか。それ、本当に聞きたいですか。本気ですか(←一番左のラジオボタンをクリックしながら)。

*1:出先からも LTE 経由で VPN もやろうと思えばできるかもしれませんが、ちょっとお財布が通信料の負担に耐えられないので考えていません。