SATA II コントローラを搭載した64ビット版 Windows Vista に SATA III SDD を接続する最適な方法を決定するために、多くの SATA IIIコントローラ搭載拡張カードがテストされ、Intel チップセットの SATA II・SATA III と比較されています。その結果、以下の結論が導かれました:
1. Marvell 88SE91xx SATA コントローラは TRIM コマンドを発行できる (バイパス/非 RAID モード時).
Help choosing a UPS | Tom's Hardware Forum
2. 最新の Marvell ドライバ (1.2.0.1019) は Marvell 88SE91xx SATA コントローラで概ねよいパフォーマンスがでるものの、 TRIM コマンドは発行しない。
3. ASMedia ASM1061 は現状*1入手できる 6Gb/s SATA コントローラ搭載の拡張カードの中では最速。
4. ASMedia ASM1061 コントローラは TRIM コマンドを発行できる。
5. ASMedia ドライバ (1.3.4.0) と Microsoft AHCI ドライバ (6.0.6002.18005) は ASMedia ASM1061 コントローラで利用する場合 TRIM コマンドをサポートしている。
6. 特にシステムドライブとして使う際、3Gb/s Intel コントローラを Intel RST ドライバで利用すると、ASMedia ASM1061 と ASMedia ドライバに匹敵する。
7. Intel 6Gb/s SATA コントローラが一番よい。
8. 6GB/s SSD は Intel 6Gb/s SATA コントローラに接続できるのであれば接続するべき。
9. 64ビット版 Windows Vista の標準の Microsoft AHCI ドライバ (6.0.6002.18005) は特にランダム転送でパフォーマンスがかなり悪く、使うべきではない。Windows 7 はこのドライバとは異なり、パフォーマンスは改善されているようだ。
10. 6Gb/s Marvell 88SE92xx コントローラ搭載の拡張カードは、Intel PCH 6Gb/s SATA コントローラと同程度のパフォーマンスが出る。
参考: 2017年現在入手が容易な SATA III 拡張カード
Marvell 88SE9128 搭載カード
リリースが早かったことと PCI Express 2.0 x1 接続なので、SATA III規格上のフルスペックには及ばないとされている SATA III コントローラ。OD用にPATA機能もありますが、ボードには実装されていないことが多いみたいです。
- 玄人志向 SATA3I2-PCIe
- 玄人志向 SATA3-PCIE-I2
玄人志向 NEXTシリーズ PCI-Express x1接続 SATA増設インターフェースボード SATA3-PCIE-I2
- 発売日: 2014/01/29
- メディア: Personal Computers
- AREA SD-PESA3-2RL
エアリア Raid JET PCI Express X1 接続 Raidボード Raid0 1対応 SD-PESA3-2RL
- メディア: Personal Computers
Marvell 88SE9130 搭載カード
やはり PCI Express 2.0 x1 接続の SATA III RAID コントローラ。RAID 0/1/HyperDuo をサポート。
玄人志向 インターフェースボード SATA3RI2-PCIE
- メディア: Personal Computers
Marvell 88SE9230 搭載カード
PCI Express 2.0 x1/x2 接続の SATA III RAID コントローラ。RAID 0/1/10 をサポート。
- 玄人志向 SATA3RI4-PCIE
玄人志向 インターフェースボード SATAポート増設 PCI-Express x2 SATA3RI4-PCIE
- 発売日: 2013/06/11
- メディア: Personal Computers
- AREA SD-PE4SA3ES4L
エアリア TTH QUATTRO PCI Express x4接続 SATA 4ポート eSATA 2ポート 排他仕様 RAID機能搭載 SD-PE4SA3ES4L
- メディア: Personal Computers
ASMedia ASM1061 搭載カード
後発だったので少しだけ性能がよい PCI Express 2.0 x1 接続の SATA III コントローラ。Microsoft 標準 AHCI ドライバ対応。
- 玄人志向 SATA3I10-PCIE
玄人志向 キワモノシリーズ SATA3 10ポート増設インターフェースボード SATA3I10-PCIE
- 発売日: 2014/12/18
- メディア: Personal Computers
- AREA SD-PESA3ES2L
- Ziyituod SATA3.0 増設ボード 4ポート拡張カード (SA3004)
SA3004 は ASM1061+1092 と記載がある通り、2ポートの SATA III コントローラにポートマルチプライヤーをぶらさげたもののようです。
ASM1092 は、Webサイトでは、ポートマルチプライヤーでホスト1・デバイス2となっています。
ASM1061 は 2ポートのコントローラなので、SA3004 は、どちらか片方に ASM1092をぶらさげて1+3ポート構成、ということのようです。
そもそも1ポートを2分割に分割するポートマルチプライヤーを挟んで、3ポート使える、っていうのがいまいちピンと来ていません。少なくとも1ポートは使えない、ないしは、使ってはいけないポートになってないかなぁ、とスペックからは読み取れるわけですが……。そんな風にポートマルチプライヤーを使っていて、しかも、x1 接続ですから、かなりキワモノだ、と考えてよいのではないでしょうか。
ASMedia ASM1062 搭載カード
比較にはありませんでしたが ASM1062 は、PCI Express Gen2 x2 接続の SATA 3.2 コントローラです。 AHCI に対応しています。
- Ziyituod SATA3.0 増設ボード 6ポート拡張カード(SA3006)
ASM1093 は、Webサイトに掲載はないので推測ベースになりますが、ASM1062 の両方にぶら下げて 3+3 ポート構成、ということのようです。
バス幅に余裕は出たものの、ポートマルチプライヤーを使っている時点で何が起こるかわからないと考えた方がよさそうです。
*1:2012/07現在